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Posted by みやchan運営事務局 at

2009年07月22日

ICAT2009アクセス観光国際会議報告3日目

おととい、昨日に引き続いて、シンガポールで開催された「ICAT2009」(アクセスできる観光旅行に関する国際会議2009)の報告です。

3日目(2009年4月25日)は
閉会行事が行われました。
来年は台湾です。

このとき、2009年11月24-26日に高山市で開催される
「ESCAP高山国際会議~アジア太平洋地域でのインクルーシブやバリアフリー社会の創造についての国際会議」について、
全国身体障害者総合福祉センターの友末幸太郎さんから紹介がありました。


ESCAP高山国際会議を紹介する友末幸太郎さん

この大会に参加して、世界中に旅行したい障害者や高齢者の人たちが大勢いることを改めて感じました。
とくに高齢者や障害者にとってスムーズなアクセスの必要性を感じました。


シンガポールで開催された『ICAT2009 』(アクセスできる観光旅行に関する国際会議2009)の会議テーマは、
「すべての人たちのための制限のない観光旅行」です。

そこで、今回、車いすの友人とシンガポール、マレーシア(クアラルンプール)、
インドネシア(パレンバン)を旅行し、
私なりに「すべての人たちのための制限のない観光旅行」について考えました。

1.スムーズに行けないストレス~空港でのトラブル
シンガポール空港にはボーディングブリッジ(写真)があり乗るときはスムーズだったのですが、クアラルンプール空港には、それがなくタラップでした。そこでトラブルに。

関西空港ボーディングブリッジ

航空会社のほうは私が介護者と思い介護して飛行機から降りるものと思っていたようですが、
私は重い荷物を3つ(自分の、木島さん(講演用のパソコン入り)、
クアラルンプールで泊めてもらう友人宅への焼酎などのお土産入りバック)持っていたので、
おぶって降りることは無理でした。
知らない外国で荷物を一時的にも目から話すことはできません。

クアラルンプール空港のリフト車

車いす乗り込み

リフトアップで車内へ

車の荷台がせり上がり飛行機へ乗り込みます(飛行機右側がタラップ)

この航空会社は車いす用のリフト車(写真)をもっているのですが、
2日以上前から予約していないと利用できないということでリフトは出してくれません。
(日本から予約しているのに、この空港にそんな規則があること自体わかりません。)

施設がバリアフリーでないのは施設側の落ち度だと思いますが、
そのためのリフトの使用について勝手に規則を作り、
それを乗客に求めるのは筋違いもいいところです。
大いに怒りました。

とうとう次の乗客が入ってきました。
そこでむりに車いすでタラップを降りようとして、
ようやく写真のリフト車を出してくれようやく飛行機から降りることができました。
なお、帰りの便は来たときのトラブルを避けるために、
ちゃんとこのリフトの予約をしたのでスムーズに乗ることができました。

2.事前情報が必要
行きたいところに介助しなければ行けないとわかっていれば、
荷物を事前に送ったり、もって行く荷物を減らしたり工夫して、
あらかじめ打ち合わせした上で、
クアラルンプール空港では彼をおぶって飛行機から降りていたと思います。

行ってはじめて分かるバリアの情報では、障害者や高齢者の場合たいへん困ります。
(同行者も含めて)次の空港に到着するたびに、ボーディングブリッジがついているかどうか私も心配でした。

したがって、障害者等の旅行がスムーズにいかないと、
障害者等のみならず、同行する者にとっても「もう2度と来るものか」という大きな思いになります。
今回の旅行で、事前情報の大切さを十分認識しました。

3. めざすのは他の人と同じようにスムーズに旅行できること
すべてにわたってバリアフリーは不可能ですが、
受け入れ側として、基本的なバリアフリーは整備しておなかければならないと考えます。

そのためには、利用者、とくに移動に制約のある人たち
(障害者、高齢者、妊産婦、ベビーカーを押す人、外国人など)の意見を聞く姿勢が必要だと思います。

以前宮崎でこんなことがありました。
居酒屋に宮崎の車いすの友人と行ったら、
そこの従業員の方が車いすの友人に
「車いすトイレをつくったけど使いにくいところがあったら言ってください。」と言ってきました。
そのときは具体的に手すりの位置について意見を言ったようですが、
その後彼はその店をひいきにしているようでした。

困難を1つづつ解決していく努力が、だれもがスムーズに旅行できることにつながると思います。
今回シンガポールなどを旅行して世界中に旅行したい高齢者や障害者がたくさんいることを実感しました。

観光バリアフリーは、高齢者や障害者に「~してあげる。」という態度ではなく、
顧客として「~しなければならない。」と対応する姿勢が必要だと感じました。

  


Posted by バリフリ事務局 at 23:51Comments(0)紹介

2009年07月21日

アクセス観光旅行国際会議2日目

昨日に引き続いてシンガポールで開催された「ICAT2009」(アクセスできる観光旅行に関する国際会議2009)の報告です。

2日目(4月24日)は、
午前中はワークショップだったので英語の討論に参加できない私は市内を観光。
少しシンガポール市内を紹介します。


横断歩道の段差切り下げ(日本より急勾配)。多くのところで歩道の段差解消をしています。
写真は、横断歩道の境界部分だけ点字ブロックがありました。

シンガポール1の繁華街オーテャードロード(伊勢丹や高島屋のデパートがありました)
大きな並木が計画的に植栽されています。常夏ですから日影がないと歩けません。

スリ・ビーラ・アカリアマン寺院(リトルインディア)

アラブストリート

午後から住宅見学会に参加しました。

集合

MRT(Mass Rapid Transit)という都市交通を利用して参加者で移動しました。
都心部は地下を走り、それ以外は高架を走っている鉄道です。段差や車両とホームとの隙間は小さくバリアフリーです。車両製造は日本のメーカーだそうです。ゆれも少なく快適な都市交通でした。

駅EV

駅エスカレーター

駅構内(スクリーンドア)
地下鉄駅のスクリーンドアは視覚障害者や幼い子連れの人たちを含めすべての人に安心です。その安全性から地上駅もスクリーンドアがあるといいと思いました。(日本でもバリアフリー法により新しくつくられる駅にはホームからの転落防止柵が義務付けられています。)

電車乗り入れ(段差なし)

(改札が開かない)トラブルもありました。

住宅展示場。
第2次世界大戦中の日本統治後の復興について、年代ごとに写真パネルでその歴史を紹介するものでした。




将来のアパートは環境にも優しい住宅を目指しているそうです

住宅見学会という説明だったので高齢者や障害者の住宅を見学できるのかと思い、楽しみにしていたのですが、ただのパネル展示で正直がっかりでした。
主催者としてシンガポールの発展を見てほしかったんだと思います。
たしかにシンガポールは近代的な都市でした。
ただ、近代的な大きな都市を見てもどこも同じように見えて、安らげません。
帰って宮崎の市街地や田園、山河の自然に富んだまちをみてほっとしました。

明日は3日目について紹介します。
  


Posted by バリフリ事務局 at 23:54Comments(0)紹介

2009年07月20日

シンガポールで開催された「ICAT2009」に参加しました

International Conference on Accessible Tourism 2009
http://www.icat2009.com.sg/


マーライオン

夜景

略称『ICAT2009 』(アクセスできる観光旅行に関する国際会議2009)は、
アジア太平洋地域において身体の障害に関係なくアクセスしやすい観光旅行を促進させることを目的に、『すべての人たちのための制限のない観光旅行』について研究する国際大会です。
今年4月23日(木)~4月25日(土)シンガポールのシンガポール経営大学で開催されました。
報告が遅くなりましたが、このことを3日間に分けて報告します。


シンガポール経営大学


参加者

国際大会といっても参加者は全部で30名ほどでした。
アジア地域を中心に日本(5人)、中国、台湾、インド、シンガポール、オーストラリアなど、ほかにイスラエルやスペインなどからの参加もありました。
私がこの大会へ参加したのは、2006年11月に宮崎市で開催した第1回観光バリアフリー講座
で講演していただいた木島英登さんにさそってもらったのがきっかけです。
大会の内容を紹介します。

1日目(4月23日)は、歓迎セレモニーのあと

大会長(オープニング)


木島英登氏

日本から木島英登氏による講演テーマは「Flying Wheelchair」(空とぶ車いす)。
木島さんが、17歳で車いす生活になってからこれまでに99カ国を旅した経験を英語で語りました。
さすが英語に堪能な木島さん。多くの笑いをとっていました。
http://www.icat2009.com.sg/index.php?option=com_wrapper&view=wrapper&Itemid=211

このあとパネルディスカッション。


シンガポールやオーストラリアなどからのパネリストにより意見発表のあと討論でした。
英語力のまったくない私ですので、意見発表はパワーポイントを見ることによって、
高齢者の旅行の問題を多く話しているな、というのは映像を見て分かるのですが、
討論になるとさっぱり何を話しているのかわかりません。
このときは私も情報障害者となり、聴覚障害者の人たちの不自由さがよく分かりました。
(なお、会場では聴覚障害者に対する英語の手話通訳もありませんでした。)
明日は2日目の様子です。

  


Posted by バリフリ事務局 at 22:52Comments(0)紹介